「猫の去勢と避妊」メリット&デメリットとベストなタイミングや手術前後で気をつけることついて
猫ちゃんの去勢・避妊で悩んでいませんか?
飼い猫の場合7割が去勢・避妊の手術済みと言われております。我が家の猫達も手術を終えています。そもそも保護猫の譲渡が行われる際、譲り受ける側は必ず「ワクチン接種」と「去勢・避妊」を受けさせることを約束しなければいけません。ですから、去勢・避妊は必須事項なのですが、手術を受けさせるにあたって様々な葛藤もありました。そんな私が納得して猫たちに去勢・避妊手術を受けさせた理由をお伝えします。
まず、去勢・避妊って何?
去勢▶︎オス猫の精巣を取り去ること。切開して睾丸を取り除きます。ほとんどの場合は傷口が小さいので縫合せずに早ければ半日程度で退院することができます。稀に、睾丸が降りてきていないという理由で普通よりは大掛かりな手術になることもあるようですが、その辺は手術の前に必ず診察してもらいますので、そのときに尋ねるとよいかと思います。
避妊▶︎メス猫の卵巣・子宮を切除する手術のこと。手術後、最低1泊します。下腹部を切開し、その後縫合します。オス猫と比べて大きく切開するため、手術だけ見ると避妊の方が負担が大きいように感じました。手術後すぐに帰宅できないので、我が家のメス猫は散々鳴いて声が嗄れておりました…
どちらの手術もかわいそうな気がしますよね。私も飼い始めてすぐからこの手術のことを考えては泣いておりました。
次に、「去勢」「避妊」のメリットとデメリットについて
〜オス猫の「去勢」〜
メリット
・発情期がこない
猫の発情期は本当に賑やかです・・・「ん”にゃお〜〜〜ん」と大音量で何度も鳴きまくります。多分家の中なら我慢できないくらいうるさいんじゃないかな?また、発情期に交尾できないことは猫にとって大きなストレスになります。
・望まない妊娠・出産を防ぐ
多いときで1度の出産につき10匹程度の子猫が生まれます。その猫達も一緒に育てることができますか?もしくは、譲れる方がいますか?猫は年に2回出産することができますので、多ければ1年に20匹の猫がうまれてくることになります。
・交尾による感染症を防ぐ
発情して、お家を飛び出してしまうこともあるようです。
・スプレー(マーキング)を防ぐ
猫は縄張りの中で生活をする生き物です。ではどのようにして縄張りを主張するのか?マーキングによる「臭い」です。私も嗅いだことがあるのですが、何とも言えないものすごい臭いです。猫だけに分かる臭いとかではなく、人間でも強烈に感じ取れるほどの凄まじい臭いを肛門のあたり噴射するのです。実はこのスプレーは去勢によって、防ぐことができます。ただし、既に発情期を迎えてしまったオス猫に関しては去勢後もスプレーが完全になくならないこともあるので、注意です。
・泌尿器系の病気を防ぐ
もともとオス猫は泌尿器系の病気にかかりやすいのですが、去勢によってかかりにくくなります。
デメリット
・手術費用がかかる
1回の手術で10,000〜20,000円程度です。
・手術中に事故が起きる可能性
ゼロではないので誓約書等は書かされますが、あまり難しい手術ではないのでそんなに心配しなくても大丈夫です。
・太りやすくなる
ホルモンバランスの関係のようですが、バランスの良いご飯を決まった量あげていればほとんど問題ないです。(猫によって太りやすい子もいるようなので、体重を見ながら量を調整してあげるとよいと思います。)
・半日会えない
片時も離れたくない私にとっては結構辛かったです。
・愛しの「にゃんたま」がなくなる
ふわふわぷりぷりの可愛らしい「にゃんたま」はなくなってしまいます。たくさん写真を取りためましょう。
・子孫を残すことができない
〜メス猫の「避妊」〜
メリット
・発情期がこない
オス同様、メス猫の発情期も本当に賑やかです。また、発情期に交尾できないことは大きなストレスになります。
・望まない妊娠・出産を防ぐ
多いときで1度の出産につき10匹程度の子猫が生まれます。その猫達も一緒に育てることができますか?もしくは、譲れる方がいますか?猫は年に2回出産することができますので、多ければ1年に20匹の猫がうまれてくることになります。すごいですね・・・また、妊娠・出産は猫の体にとって負担になります。
・交尾による感染症を防ぐ
発情して、お家を飛び出してしまうこともあるようです。
・スプレー(マーキング)を防ぐ
メス猫も稀にスプレーを覚えることがあるようですが、発情前に避妊が出来ていれば防ぐことができます。
・乳がんのリスクが下がる
病死してしまう猫ちゃんの1/3は「がん」という報告があり、メス猫の乳腺(8つある乳首が並んでいるライン周辺)にできた「しこり」の80%が悪性(乳腺がん・乳がん)です。猫の乳がんリスクが最も高いのは10〜12歳なのですが、乳がんリスクは避妊手術の有無やタイミングによって大幅に変わってくると言われております。
【避妊時期と乳がん発生率の関係】
■生後6ヶ月以内に避妊手術→91%低下
■生後7ヶ月〜12ヶ月に避妊手術→86%低下
■ 生後13ヶ月〜24ヶ月に避妊手術→11%低下
■生後24ヶ月以降に避妊手術→効果なし
デメリット
・手術費用がかかる
1回の手術で15,000〜30,000円程度です。
・手術中に事故が起きる可能性
ゼロではないので誓約書等を書かされます。オス猫と比較して切開する範囲が大きく注意は必要なものの、あまり難しい手術ではないのでそんなに心配しなくても大丈夫です。
・太りやすくなる
ホルモンバランスの関係のようですが、バランスの良いご飯を決まった量あげていればほとんど問題ないです。(猫によって太りやすい子もいるようなので、体重を見ながら量を調整してあげるとよいと思います。)また、去勢・避妊後の猫ちゃん向けのフードを選ぶ方法もあります。その他にも、同じ量でも回数を増やすことで満足感をアップさせる方法もあるようです。仕事中でも自動給餌器があれば勝手に餌やりしてくれますので、便利です。→「猫ちゃん自動給餌器はカリカリマシーン 」ちなみに私はカメラ付きビデオ付きのものを使っていて、めちゃくちゃお気に入りです。↓コレ↓
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・丸一日会えない
動物病院に1泊2日入院することになりますので、かなり寂しいです。また、健康な猫ちゃんだと初めて経験する入院ということになりますので、猫ちゃんも飼い主も不安な夜になるかもしれません。(大げさですね。たった一晩我慢すれば大丈夫。)
・妊娠・出産出来なくなる
いかがでしょうか?出来るだけ長く飼い猫と過ごしたいのであれば、去勢・避妊手術はメリットの方が多いように感じます。
次は手術の「ベストなタイミング」と「その理由」をお伝えしますが、ここの辺りは獣医さんの方針や猫ちゃんの発育状態でどうにもならないことがあります。個人的に情報を集めて行ったことですので、これが正解とは思わずに猫ちゃん第一で決めてあげてください。
【手術タイミング】
オス猫▶︎4〜6ヶ月
発育の良い猫ちゃんですと4ヶ月前後で発情期を迎え、スプレーをするようになります。また、一度でも発情期を迎えて交尾した経験をすると、去勢したにも関わらず交尾の仕草をしてしまうことがあるようです。(猫友達の事実談)飼い主として複雑な心境だと思います。 ただ、生後6ヶ月以降での手術を勧められることが多く、それ以前の手術は受け入れられない動物病院もあります。上でも触れましたが、4ヶ月前後だと成長の関係で睾丸が降りてきていない可能性もありますし、獣医さんによっては生後6ヶ月以内に手術を行うことはリスクが高いと言われます。が、アメリカでは生後2〜3ヶ月程度で去勢・避妊手術することも珍しくないということを聞きましたので、わざわざ行きつけの動物病院とは違う、「生後6ヶ月以内でも睾丸が降りていれば手術OK!」な病院に手術をお願いして、生後4ヶ月と3週くらいのタイミングで去勢手術を行いました。
メス猫▶︎6ヶ月まで
オス猫と同じく発育の良い猫ちゃんですと4ヶ月前後で発情期を迎えますが、基本的にはオス猫のようにスプレーをすることはないです。ただ、先ほども触れた通り避妊手術のタイミングによっては乳がんの発生リスクを下げることができます。うちのメス猫は生後5ヶ月と2週間くらいのタイミングで避妊手術を行いました。術後は1泊入院して、10日後に抜糸をしてもらうまでは術後服を着用させてお家で過ごしました。毛繕いのついでに猫自身で抜糸をしようとしているのを見つけて絶叫することもありましたが、術後服の下にさらに分厚いガーゼを仕込むことでどうにか動物病院での抜糸の日を迎えることができました。
色々と取り留めもなく書きなぐりましたが、猫ちゃんの未来は飼い主の皆様に託されています。信頼出来る獣医さんと話し合って一番良い選択をしてあげてください。